室内環境を整える-断熱の不思議-
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おうちの『快適』 室内環境、こう考えます!
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室内環境を良好にするには、断熱、湿気に関して注意深く、 対策をしなければならない、そう考えています。 断熱の各部位における位置・方法、断熱材の種類、施行方法の影響、湿気の性質など、 考えることはたくさんあります。そして住まいを作ることは大変なこと。 お金のことも考えてバランスをとる必要があります。費用対効果をじっくりと考えて、 一緒に答えを見つけていきたいと考えています。
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□断熱の不思議 断熱・気密には不思議がたくさんあります。 まず一つ目は高気密を確保するときの防湿気密シートです。 高気密を確保するために防湿気密シートを施工します。
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高気密を謳っている住宅はこのシートの施工が 完璧なことが前提にされています。 でも、完璧な施工は出来るのでしょうか。
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材料の性能と施工の結果の興味深いデータがあります。 屋根の防水に用いるアスファルトルーフィングの材料自体の透湿抵抗 (湿気を通さないことを示す数値 高いほど通しにくい)は「300」です。 それが施工の影響で変わっていきます。 完全施工と言われる状態でも「137」、雑な施工の場合はなんと「6」です。
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防湿気密シートのデータは無いのですが、近いものがあると思っています。 湿気を止めるというのはかなり大変なことです。 隙間なく、慎重に施工しないと、少しでも隙間があれば、 そこから湿気が壁の中に入っていきます。 その壁の中に入った湿気が今度は防湿気密シートがある為、 住宅の部屋のほうへ戻る事ができずに 壁の中で結露して水になってしまうからなのです。
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この防湿気密シートは壁全体に細かい部分まで、 隙間なく張るのは至難の業です。 でも、施工方法を見るとそこには不思議があります。
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シートを柱等に留めるときに、タッカーというホチキスのようなもので留めます。 完全に穴が開きます。それで大丈夫でしょうか。 その後をテープでふさぐことはまずしません。 次はシートとシートのつなぎ目は専用のテープでつなげます。 そのテープで何十年も気密を確保できるのでしょうか。 換気扇、コンセント、電気の線、電話の線などいろいろな穴があります。 壁に絵を掛けるときにクギやビスを使えば穴が開きます。 完全な気密は確保できるのでしょうか。
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そして次の不思議です。 万が一入ることがあると困るので、外壁に通気層を確保して そこから湿気を逃がしましょう、というもの。 防湿気密シートを施工して、その上で壁の中に湿気が入ることが前提になっていることが不思議です。
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では、シートをやめて湿気が入ってきたら、すぐに外に出るようにすればいい。 それで外壁の通気層が役に立つわけです。 しかし、またもや不思議が出てきます。
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湿気は透湿抵抗の低い方へ流れていきます。 構造用合板とプラスターボードとでは構造用合板の方が透湿抵抗が高いのです。 なので通気層へ抜けていってくれない。 では、構造的に必要な壁を構造用合板でなく、筋交いで作ればいい。 しかし、筋交いは断熱の邪魔をします。筋交いの分だけ断熱材を圧縮するので、 そこだけ断熱材の厚さが確保できない。
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湿気のことを考えて、厚みのことを考えると、 断熱材の種類に目を向ける必要があります。 グラスウールなどの繊維系断熱材は湿気の対策が必要ですが、 ウレタンフォームなどの発泡プラシチック系の断熱材であれば、 繊維系に比べそんなに神経質になら無くていい。 また、セルロースファイバーなどの木質繊維系、羊毛、炭化コルクなどの 自然系などもあるが、費用の問題があります。 繊維系→発泡プラスチック系→木質繊維系→自然系の順で費用がかかってきます。
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