コラム

集まって住むということ

集まって住む

 

「集まって住むということ」

 

集まって住む、簡単に言うと「集合住宅」です。
集合住宅は住宅で街をつくることと考えています。

集まり方ですが、上に積まれるか(最もよくある形)、
横に並べていくか(テラスハウス)の2種類に分かれてきます。
私たちは二つの計画案でそれぞれの可能性を計画しました。

 

集合住宅をつくろときは、
「集まって住む」為の工夫、
つまり、一番の特徴である共有する場所、
それをどう取り入れていくかが重要な問題です。

 

 

コミュニティをつくる

 

縦に積んでいく場合も、横に並んでいく場合も、
集まることによって得られるものは、
共有に使えることのできる空間を持つというものです。

棟の中に取り入れていく、
もう少し大きな単位で、
外部に設けていくとう二通りの方法を考えられます。

 

 

 

縦に積んだ時に私たちが提案したのは、
集合を分棟型にして、
それぞれの棟の隙間を「道」「広場」としてみたて、
人々をつなぐことでした。

 

 

外部空間に変化を設け、広場1、広場2、広場3といくつかの広場を設けます。
それによって、その広場に接する住戸の人々は、その広場を
自分たちの庭という意識を持つと考えています。
そこで住棟のコミュニティが生まれ、
広場がつながることにより、住棟のコミュニティが連続して、
1つの街を形成するという計画です。

 

 

 

棟の間隔によって道をつくるときは、
広場の広さの感覚の違いを明確にするために、
あえて道幅を絞り、格子状ではなく、
突き当たりのある、シーンの展開する道をつくり、
そして、広場に至るように
棟で一つの塊を意識できるようにしています。

 

 

単純に住棟を格子状に並べるのではなく、
直接住棟にアプローチできる道、違う通りを使うアプローチ、
ショートカットのアプローチなど様々な街路を感じながら、
我が家へのアプローチ景観が、様々に展開されて行きます。
シーンの展開する街路によって、
住民たちの外部への集まりができると考えています。

 

 

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横に並べた場合
(この計画は高齢者のためのテラスハウス)
は「道」を最初に設け、、
そこを共有の場所として計画しました。
道に対して、住宅の中のパブリックな場所を設け、
道行く人との交流を高め、
道の反対側にプライベートな空間を配しました。

 

 

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そこでは、内部空間を明確に、「公」と「私」に分け、
「公」を道に面させることで、コミュニケーションがうまれ、
街としての雰囲気をつくりだすことを計画しています。
道路の反対側にある専用庭では、
「私」のための外部を立体的に設け設け、
静けさと、落ち着きを感じられるよう計画しています。

 

 

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どちらの計画も、共用部としての、
外部のあり方を中心に計画したものです。

 

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