コラム

子どものおもちゃどうしてますか?

子どものおもちゃどうしてますか?

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小さなお子さんがいるご家庭では、目が届くリビングで遊ばせることが多いもの。
するとどうしても「片付かなくて・・・」となります。
小さな女の子2人がおられるこの住宅でも、リビングのおもちゃは悩みの種でした。
特に、仕事を終えて帰ってくるお父さんにとって、ピンク大好きの娘さんたちのおもちゃは、
かわいいけれど、落ち着きたいリビングにはちょっとうるさい・・・(笑)。
新しいリビングでは、リビング横に小さなキッズコーナーを設けました。
子ども達のおもちゃをしまう場所、扉を閉めればリビングはスッキリします。
この時の、「リビングの隣」というのが大切。写真左の階段を上れば子ども部屋があるのですが、
毎日の「お片づけ」では、この階段の上がり下りは「面倒くさい」の呼び水でしかありません。
幼児期に親の目が届く場所での「お片づけ」がマスターできれば、
それ以降の子ども部屋のお片づけも自分でできるようになるでしょう。
内部の収納家具は、オープンなものが一番です。
子ども達が「自分で」使いやすく、しまいやすい収納方法については、
幼稚園や保育園のおもちゃ棚などがとても参考になります。
子ども達が選びやすいように、しまいやすいように、システムとしてきちんと確立していますから、
お子さんが通っている幼稚園や保育園を是非参考にしてください。
多くの大人が押入れに秘密の隠れ家をつくったように、子ども達はこの小さなスペースがお気に入りです。
子どもはもちろん、大人も子どもに戻ってみたくなる「子どもの居場所」がつくりたいと思っています。
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家事のかたち

家事のかたち

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 「家事ラク住宅」・・・こんな言葉を聞いたことはありませんか?

仕事に子育てにと忙しい子育て世代のお母さんを応援する、

そのために動線や間取りを工夫したり便利な設備を取り入れたりした住宅です。

「家事ラク」は、住宅業界はもちろん、家電業界でも注目のキーワードですよね。

乾燥機付洗濯機、食器洗浄乾燥機をはじめ、最近はお掃除ロボットも登場です。

洗剤などでも、夜の洗濯用の商品がヒットしていますから、

ライフスタイルに合わせて「家事のかたち」も様々になのだなぁと改めて思います。

そもそもこれだけ「家事を楽にする」という商品が売り出されているのも、

その分だけ「家事が大変」と思っているお母さんが多いということでもあります。

特にお子さんが小さいご家庭では、家事の量も増えるうえに、

子どもがまとわりついて家事をさせてくれない場合もありますよね。

そして、その日々の家事ストレスを放っておくことの危険性は、皆さんお気づきかと思います。

でも、そのストレスは間取りの工夫や便利な設備を取り入れることで解決するかというと・・・

残念ながらそうでもない場合も多いようです。

「家事が大変」と思うその気持ちには様々な要因が隠されています。

その1つに「自分ばかり・・・」という気持ちがある方も多いのではないでしょうか。

家事作業そのものは嫌いではなくても、自分だけがやっていて家族は人事みたいだと、

誰でもカチンときますよね。このような場合には、設備の充実よりも、

まずは「家族の理解・協力」が必要なのは言うまでもありません。

そもそも自分たち家族の暮らしにはどんな家事が必要で、それは誰がやるものなのか・・・。

自分たちの今の生活を見つめ家族で話し合うこと、つまり「暮らし設計」が何よりも大切です。

そして、これはご家族にしかわからないことでもあります。

建て替えやリフォームでは暮らし(ソフト)に最適な住まい(ハード)をつくる絶好のチャンスです。

ご家族が納得できる暮らしの設計図が明快であれば、設計者はその職能で、その暮らし設計を具現化していきます。

住まいづくり成功の秘訣は、実は自分たちの暮らしのかたちを知ることにある。

そういっても過言ではないのではないと思っています。

 ※写真は「東十条の家」のキッチン。大人3人で使うにぎやかな家事のかたちです。
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室内環境を整える-断熱の不思議-

室内環境を整える-断熱の不思議-

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おうちの『快適』
室内環境、こう考えます!

 

室内環境を良好にするには、断熱、湿気に関して注意深く、
対策をしなければならない、そう考えています。
断熱の各部位における位置・方法、断熱材の種類、施行方法の影響、湿気の性質など、
考えることはたくさんあります。そして住まいを作ることは大変なこと。
お金のことも考えてバランスをとる必要があります。費用対効果をじっくりと考えて、
一緒に答えを見つけていきたいと考えています。

 

 □断熱の不思議
断熱・気密には不思議がたくさんあります。
まず一つ目は高気密を確保するときの防湿気密シートです。
高気密を確保するために防湿気密シートを施工します。

 

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高気密を謳っている住宅はこのシートの施工が
完璧なことが前提にされています。
でも、完璧な施工は出来るのでしょうか。

 

材料の性能と施工の結果の興味深いデータがあります。
屋根の防水に用いるアスファルトルーフィングの材料自体の透湿抵抗
(湿気を通さないことを示す数値 高いほど通しにくい)は「300」です。
それが施工の影響で変わっていきます。
完全施工と言われる状態でも「137」、雑な施工の場合はなんと「6」です。

 

 
防湿気密シートのデータは無いのですが、近いものがあると思っています。
湿気を止めるというのはかなり大変なことです。
隙間なく、慎重に施工しないと、少しでも隙間があれば、
そこから湿気が壁の中に入っていきます。
その壁の中に入った湿気が今度は防湿気密シートがある為、
住宅の部屋のほうへ戻る事ができずに
壁の中で結露して水になってしまうからなのです。

 

 
この防湿気密シートは壁全体に細かい部分まで、
隙間なく張るのは至難の業です。
でも、施工方法を見るとそこには不思議があります。

 

 
シートを柱等に留めるときに、タッカーというホチキスのようなもので留めます。
完全に穴が開きます。それで大丈夫でしょうか。
その後をテープでふさぐことはまずしません。
次はシートとシートのつなぎ目は専用のテープでつなげます。
そのテープで何十年も気密を確保できるのでしょうか。
換気扇、コンセント、電気の線、電話の線などいろいろな穴があります。
壁に絵を掛けるときにクギやビスを使えば穴が開きます。
完全な気密は確保できるのでしょうか。
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そして次の不思議です。
万が一入ることがあると困るので、外壁に通気層を確保して
そこから湿気を逃がしましょう、というもの。
防湿気密シートを施工して、その上で壁の中に湿気が入ることが前提になっていることが不思議です。

 

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では、シートをやめて湿気が入ってきたら、すぐに外に出るようにすればいい。
それで外壁の通気層が役に立つわけです。
しかし、またもや不思議が出てきます。

 

湿気は透湿抵抗の低い方へ流れていきます。
構造用合板とプラスターボードとでは構造用合板の方が透湿抵抗が高いのです。
なので通気層へ抜けていってくれない。
では、構造的に必要な壁を構造用合板でなく、筋交いで作ればいい。
しかし、筋交いは断熱の邪魔をします。筋交いの分だけ断熱材を圧縮するので、
そこだけ断熱材の厚さが確保できない。

 

湿気のことを考えて、厚みのことを考えると、
断熱材の種類に目を向ける必要があります。
グラスウールなどの繊維系断熱材は湿気の対策が必要ですが、
ウレタンフォームなどの発泡プラシチック系の断熱材であれば、
繊維系に比べそんなに神経質になら無くていい。
また、セルロースファイバーなどの木質繊維系、羊毛、炭化コルクなどの
自然系などもあるが、費用の問題があります。
繊維系→発泡プラスチック系→木質繊維系→自然系の順で費用がかかってきます。

 

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室内環境を整える-断熱方法-

室内環境-断熱方法-

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□断熱方法−1

湿気の問題をなくし、柱を含め全体を包み込むことを考え、まずは外断熱を考えました。
この住宅は高本コーポレーションという会社の「ウッドブリーズ」という商品を使っています。
この断熱材は透湿性があり、万が一雨水が防水シートまで入り込んでも湿気を逃がします。
そして左官の外壁仕上げの下地にもなります。

 

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他の断熱部位にも工夫をしています。
ベタ基礎の床下空間を室内に取り込むため、基礎外断熱をしています。
発泡プラシチック系の断熱材はシロアリの道になるので良くないとされています。
そこでシロアリ対策として防蟻処理されているTBボード(ジオファーム株式会社)を使用しています。
「生産物賠償保険加入 10年間 補修費用300万円まで」が保障内容です。 
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屋根はアルレクス21という遮熱断熱アルミシートを使って屋根面で断熱しています。
「小屋裏も室内」という考えで、通気を小屋裏で行うのではなく、
通気層を外壁と同じようにとっています。 

 

 

 

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□断熱方法−2
この住宅でも外張り断熱にしています。ここでは外壁材を窯業系サイディングにして通気層をつくっています。
屋根面での断熱を施し、外壁の断熱と断熱ラインをあわせることによって、
屋根面の防水ラインを2重にすることが出来ています。 

 

 

 

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基礎断熱はシロアリ対策により強力なタイト・モールド(司コーポレーション株式会社)を使用しています。
シロアリはどんなに小さな隙間(コンクリートの打ち継ぎ部分でさえ)でも進入してくるそうです。
この断熱材のいいところは、基礎底板(ベタ基礎のベタの部分)と
立ち上がりを同時にコンクリート打ちできるところです。打ち継ぎがないのです。 

 

 

 

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更に、工場で部材をつくってくるので、工期短縮に効果があります。
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□断熱方法−3
次の住宅は充填断熱です。
費用的に発泡プラシチック系の断熱材が厳しく、繊維系の充填断熱にすることにしました。
そこで問題です。気密シートは施工しない。外壁部分には筋交いは使用しない。
これで湿気の問題を解決するにはどうすればいいか。
構造用合板のように構造用面材で透湿抵抗がプラスターボードより低いものを探しました。
ケナフでつくられているパナソニックのケナボードがあります。
これで外壁通気層がしっかり役割を果たし、壁内結露は無しで断熱層の厚さ不足も無し。
ところが2011年末に生産中止となりました。今は他の構造用面材を探します。
候補はいくつかあります。価格と性能を確認して、事務所の標準仕様としたいと考えています。
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3つの断熱方法はそれぞれ十分に断熱が効いていると思います。
でも、感覚的な話になりますが、夏にお伺いした感じでは、
外張り断熱の方が涼しかったような気がしています。
通風がしっかり取れているので、それだけで冷房をしているような涼しさです。
これもコスト・パフォーマンスということでしょうか。
断熱だけではなく、トータルのコスト・バランスをどうするか、全体の中で室内気候を考えていきたい。
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リフォーム-キッチン

リフォーム-キッチン-

最近、新聞、雑誌、テレビなどのメディアで、
“リフォーム”が取り上げられているのを目にします。
私たちの事務所でもマンション、
戸建てのリフォームを手がけています。
新しく建てる・新築物件を購入するのではなく、
今ある建物を使って、
自分たちのイメージする生活を包む「すまい」を作り上げる。
すごくエコなことかもしれませんね。□何のためリフォームする?
キッチンを明るく、使いやすく。

私たちの手がけたリフォームで多いのが、
台所として独立した部屋を、
開放的に明るくする、というものです。
オープンにして、
ダイニング・リビングとのつながりを持たせます。

キッチンカウンターも既製品ではなく、
お施主さんのイメージする、
世界にひとつのキッチンカウンターをつくります。

写真上がリフォーム前、
下がリフォーム後です。
ほぼ同じ位置から撮影しています。

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台所として独立した部屋を、
開放的に明るくするというのは、
マンションの小さな台所だけでなく、
戸建ての比較的大きな台所でも同じです。

家族と話をしながら、
家族の顔を見ながら、
子供に食事のお手伝いをさせたい、などなど。
オープンなキッチンは家族をつなぐ力があるようです。
このお宅では壁付けタイプの
既製品キッチンカウンターを使っています。
カウンターの背中が隠れるように、
大工さん工事で低い壁をつくりました。

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リフォーム-注意点-

リフォーム-注意点-

構造の違いによるリフォームの注意点

・戸建て
木造の戸建ては家の中に柱がいくつもあります。
また、構造に必要な壁(構造壁)があります。
構造壁をとる場合には、構造検討をして、
壁の量が足りているかどうかの確認をする必要があります。
足りない場合は、その分をどこかに設けなければ行けません。

柱は基本的に取り外さない方向で考えます。
壁を取り払った後に出てきたっ柱を上手に使って、
場所つくりのきっかけにします。
緩やかに空間をつなげ、やわらかく区切る、
柱をそのように考えています。

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構造のことを考えるときに、
ひとつ重要な年があります。
新耐震法(地震に対する新しい基準)が1981年に施行されました。
それ以前に建てられた住宅は地震に対して、
今の基準に適合していませんので、
耐震改修を含めて考えることが必要です。 

 

 

・マンション
マンションは鉄筋コンクリート造(RC造)で、
住戸の中に柱はありませんので、
構造的にはワンルームのような状態です。
平面図の黒い部分が構造上必要な部分。
それ以外の白いところは動かすことができる壁です。
木造建築と比べて自由度は高いといえます。

 

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マンションで注意する点は、
パイプスペース(PS)の位置です。
キッチンやトイレ、浴室などの水周りの位置を変更する場合、
制約が出てくる可能性があります。
また、仕上げの床(フローリング)と、
その下のコンクリートの床との間(すきま)に、
給排水管が配管されています。
排水管は勾配をつける必要があるので、
水周りをPSから遠い位置に移すときには、
すきまがどのくらいあるかを確認する必要があります。
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リフォーム-新しい場所

リフォーム-新しい場所-

2つの事例です。

一つ目のお住まいのご主人と奥様の考えは
「完全な個室は一つあれば十分」という考えの持ち主。
完全な個室は1つあれば十分。
それよりが集う場所とつながりながら、
仕切ることもでき、ゴロゴロできる場所がほしい。

これがこのリフォームのは始まりでした。
リビングの隣の個室の壁を取り払い、
3枚の引き戸を設けました。
フローリングを無垢のものに替え、
そこに90cm角の薄畳を嵌め込みました。

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このご家族には、小さなお子さんがいて
お昼寝は畳の上で。
お母さんは子供の寝姿を見ながら、
おうちの仕事を。
寝るときは引き戸を閉めて、
家族三人で寝ています。

 

 

 

二つ目の事例にはたくさんの理由がありました。
・キッチンをオープンに
・広いリビング・ダイニング
・風が抜けるように
・リビングを通らないでトイレ、洗面・浴室に行けるように
・和室はオープンに、でも、個室にもなるように
・姉妹で服を共有しているので、一緒に使えるクローセットがほしい
・マンションに見えないような空間   などなど。
その結果、全面的なリフォームとなりました。

 

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間仕切りを取り払い、その一部を引き戸とし、
水周りをまとめ、裏動線による回遊性を確保し、
無垢のフローリング・無垢の建具を採用しました。
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お母様とお嬢様2人の3人の大人の生活。
それぞれのお客様もいらっしゃいます。
そんなときも裏動線は便利です。

共通のお客様がいらっしゃったときは、
広いリビング・ダイニング・キッチンで、
みんなで料理をつくって、
食べて、飲んで、おしゃべりを楽しんで。

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収納を何とかしたい!

収納を何とかしたい!

家づくりを機に「収納を何とかしたい」と思われる方、結構多いようです。
私達が伺う要望にも、必ず「できるだけ収納を多めに」とか
「壁面収納でスッキリ暮らしたい」というものがあります。
その裏には、現状の収納についての不満があり、
新築と同時にその問題点をスッキリ解消したいという思いがあるのでしょう。
ただ、この収納計画、「なるべく」とか「スッキリ!」といった
漠然とした要望のままでは解決しません。
現在の収納を見せてもらったり、リストを作ったりして、
じっくりと話を聞いて収納計画を具現化していきます。
それなのに、これだ!という解答がなかなか見つからない場合もあります。
建て主さんも「本当に大丈夫かしら?」という不安が拭えない。
そして、どうやらただ単に容量を増やしたり、
雑誌やカタログを真似た収納空間や家具を用意したりしても意味がないことに気づきます。収納計画:その前に!

私自身、「しまうこと」が得意ではありません。
また、十人十色の「家づくり」の中で、
漠然としたところから具体的な「しまい方」を見つける手立てを整理したいと思い、
「家事塾」主宰の辰巳渚さんに師事し、家事セラピストになりました。

家事塾では「自分なりの秩序」を身につけることが大切だと言われます。

この「秩序」という言葉、建築においても重要なキーワードです。
建築とは、空間を秩序付けること。(ルロワ・グーランによると)
混沌と広がる宇宙の中で自分の周りに秩序を与えるために住居をつくったといいます。

モノと人との関係においても、モノがあふれ、混沌とした状態にあるのが現代なのでしょう。
逆に言えば、「モノと自分」との関係において
「自分なりの秩序」を見出せない状態が片付かない状態だとも言えるのかもしれません。

ここでの秩序とは、収納場所というハードだけでなく、
自分が「モノとどう付き合うか」というソフトが重要です。これが「暮らし方」です。

暮らしをみつめることから

家づくりは、自分たちの“これまで”と“これから”の「暮らし」を見つめるとてもいい機会です。
例えば、どういうモノを、どういうルールで、どの位持つのか。家族で話し合い、
家族での考え方をみんなで共有します。これが固まれば、どの場所に、どの位の収納容量が、
どのような形であるのが最適か、自ずとわかってくるでしょう。
そして、実際の生活でも家族みんなの協力が必要不可欠。
協力がなければ元の習慣に戻ってしまうし、片付け役になる人のストレスばかりが爆発してしまいます。
ゴミの出し方なども含めて、家族みんなが役割を共有しやすいように、
家づくりとあわせてまずは、ルール作りをしてみてください。
それから、実際の設計においては、作りこみすぎないこと。これが大切。
よく家電製品にあわせて収納棚を作ったら、モデルチェンジをした時に収納できなくて困った、
ということを聞きます。あまりに完璧に作ってしまうと、住みながらのアレンジもできないし、
ちょっと不便が出たときに(気分的に)破綻してしまいます。

家族での考え方やルールというソフトはしっかりと充実させ、
実際のハードはざっくりと。DIYでアレンジできるくらいの気楽な方がいいと思っています。

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趣味を楽しむ住まい-1〜男の料理

趣味を楽しむ住まい-1〜男の料理

男の料理を楽しんでいる二つのお住まいです。
実はどちらのご主人もプロの料理人です。
お仕事場では時間と戦いながら集中して、
家では家族の笑顔と自分の楽しみのために、
リラックスして、家族と話しながら
和やかな気分で作ります。

一つ目のお宅は、体の大きなご主人の男料理。
キッチンのサイズを一般より少し大きめの、
長さ3mのものを使っています。

背面には、冷蔵庫、食器棚、キッチン収納が、
レストラン厨房のように機能的に配されています。

お客さんを迎えるときは、
キッチンの前のリビングに大きなテーブルをだします。
これも大きめなもので、180cm×90cmあります。

料理を出しやすいようにキッチンの居間側に、
配膳のためのカウンター(奥行き35cm)を設けています。
お招きいただいたときにご主人の料理をいただきました。
どんどん出てくる料理を置くために、
奥行き35cmのカウンターは必要だと、
つくづく思いました。

ご主人そして奥様から、たくさんのイメージをいただき、
このご家族のための、キッチンを中心とした、
とてもとても素敵なお住まいが出来上がりました。

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二つ目のお宅は中華のコックさんをしているご主人の男料理。
このお宅は夫婦で料理をすることが多いのも特徴の一つです。
キッチン構成はアイランド型の流し+調理台と、
壁付のガスレンジ2台。

1台は家庭用レンジ、もう1台は業務用中華レンジです。

業務用の機器を入れる時には、
換気に気を付けなくてはなりませ。
2万キロカロリーの中華コンロには、
それなりの排気能力の換気扇が必要です。

調理中の湯気、油を配慮して、
お店で使うような大きなフードを作りました。
ステンレス製の独立した形ですと、
いかにも「業務」っぽくなるので壁の仕上げと同じにして、
内側は前面と同じキッチンパネルとしています。

中華レンジを使わないときは、
ステンレス製のふたをして作業台として使っています。

調理が終われば調理台が配膳台になり、
連続する、同じ樹種で作られたテーブルへと流れています。
非常にコンパクトな動線で、ワイルドな料理の完成です。
機能性を徹底的に追及したキッチンです。

 

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趣味を楽しむ住まい-2〜男の場所

趣味を楽しむ住まい-2〜男の場所

多くの男性が望んでいる部屋に書斎があります。

上の写真は、開いた状態と閉じた状態の
二通りの使い方のできる書斎です。
開いた状態の時には、リビングの続き間となり、
家族の団欒の場となります。

閉じると、限定空間としての書斎となります。
机は書斎の短辺方向に設けてあります。
それにより視界が絞られ、集中力が増します。
読書、物書きに疲れたら、ごろりと横になります。
それができるよう広さを確保し、
畳仕上としています。
蔵書は畳下の収納へ納めています。

この書斎は閉じることで限定空間になりますが、
完全な独立ではなく、引き戸という仕切りによって、
リビングにいる家族の気配が伝わってきます。
柔らかく区切られた書斎です。

下の写真は、完全に個室になっている書斎です。
本棚に囲まれ、作り付けのデスクに座り、
集中して本に向かいます。

ここでも机は短辺方向に設けてあり集中力を高めます。
書斎の壁面はほとんどが書架になっています。

机の場所は、前面に窓、右側には掲示スペースがあり、
この部分の書架密度は低くなります。
そのことにより、他の部分と雰囲気を異にし、
活動の場所であることを示すことができています。

さらに、この書斎は2階建てになっており、
ご主人の膨大な蔵書を収納可能にしています。
1階の天井=2階の床はすのこ状になっており、
1,2階が分断されることなく、
一体の空間となります。
すのこを通して光が1階へ降りてきます。

 

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